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本日届いた本。
『舞台戯曲』1929年11月号。
いろいろ手違い?があって、届くのに時間がかかった。田郷虎雄の戯曲「峠に石を蹴る(一幕)」が掲載されているので購入。
田郷虎雄が戯曲「印度」によって第6回『改造』懸賞創作に二等当選したのは1931年4月。その2年前に『舞台戯曲』に戯曲が掲載されているわけだが、田郷は「印度」の当選によってデビューしたと言われている。このへん、どう扱うべきなのか、ちょっと考える。
田郷は「飛鳥清彦」の筆名で少女小説も描いていた。そのため、岩淵宏子他編『少女小説事典』(東京堂出版 2015年)にも作家として立項されている。が、同書での田郷の記事はちょっとおかしい。例えば、田郷の没年が「1950(昭和7)年」と書いてあったり、「戯曲「印度」(1931)が『改造』の懸賞に当選して以降、「白百合の花」(1930)などの戯曲を発表する」とあったりする。私は田郷の戦前の少女雑誌掲載分のテクストの収集がうまくいってないので(戦前の少女雑誌は古書でも値が高い)、きちんとした確認ができていないが、たぶん「白百合の花」は1932年の『少女倶楽部』に掲載されたもののことだろう。
書いているうちに、なんとか少女小説も収集したくなってきたが、やっぱり高くて無理だろう。